Date: 4月 8th, 2016
Cate: マッスルオーディオ
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muscle audio Boot Camp(その2)

私がオーディオに興味をもったころのスピーカー関係の技術書には、
ネットワークの説明のページには、並列型と直列型の回路図が載っているものが多かった。

並列型、直列型というのは、アンプから見たユニットの接続の違いによる。
2ウェイの場合、ウーファーとトゥイーターが並列に接続されていて、アンプとユニットのあいだに、
ネットワーク(ハイカットフィルターとローカットフィルター)が挿入されている。

直列型はウーファーとトゥイーターが直列に接続されている。
ネットワークを構成するコンデンサーとコイルは、
6dBスロープの場合は、ウーファーに対してコンデンサーが、トゥイーターに対してコイルが並列に接続されている。
並列型の場合はウーファーに対してコイルが、トゥイーターに対してコンデンサーが直列になっている。

ようするにコンデンサー、コイルの接続ではなく、
スピーカーユニットの接続がアンプ側から見て並列なのか直列なのかである。

たとえばトゥイーターを複数個、ウーファーをダブルにする場合など、
ほとんどの場合は並列接続をする。
直列接続にする人はそう多くないであろう。

ユニットの直列接続は、並列接続よりも音が悪いという印象がなんなとくあるのではないだろうか。
ユニットの複数使用は、それぞれのユニットをできるだけ同じ条件で鳴らしたい、とまず考える。
そうなると必然的に直列よりも並列に接続した方が、
ふたつのユニットの条件は揃ってくる。

これはウーファー同士、トゥイーター同士の話である。
ましてウーファーとトゥイーターという、まったく別のユニットを直列に接続することは、
そこに技術的メリットは感じとりにくい。

並列型ネットワークであればバイワイヤリングが可能になる。
ウーファー用のハイカットフィルターと、トゥイーター用のローカットフィルターを分離させることで干渉を抑え、
ウーファーからの逆起電力の影響をトゥイーターが受けにくくなる、などの説明がされている。

直列型のネットワークは、バイワイヤリングはできない。
ユニットが直列になっているからだ。
つまりウーファーとトゥイーターの干渉は、並列型のネットワークよりも増すと考えられる。

スピーカー関係の技術書で直列型ネットワークの回路図を見て、
なぜこんな回路があるんだろうか……と疑問を感じたし、並列型ネットワークが優れているとしか見えなかった。

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