Date: 3月 21st, 2016
Cate: ステレオサウンド
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ステレオサウンドについて(その34)

41号からステレオサウンドを読みはじめた。
ほぼ二年間、夢中になってステレオサウンドを読んでいた。

私にとっての七冊目にあたる47号。
これが私にとって、はじめて疑問を感じたステレオサウンドである。

47号の特集は、ステレオサウンド三度目のベストバイ・コンポーネントである。
この他の記事として、新連載の「ロングラン・コンポーネントの秘密をさぐる」がはじまり、
連載対談として、菅野沖彦、保柳健、二氏の「体験的に話そう──録音と再生のあいだ」もはじまった。

巻末には「物理特性面から世界のモニタースピーカーの実力をさぐる」もある。
この記事は、三菱電機郡山製作所/三菱電機商品研究所の協力を得て、
46号に登場したモニタースピーカーのいくつかと4343を加えた10機種の測定が載っている。

44、45、46号での測定協力は日本ビクター音響研究所だった。
それが三菱電機にかわり、測定項目も違っている。

音楽関係の記事では、
黒田恭一、坂清也、河合秀朋(キングレコード第二制作室プロデューサー)三氏の座談会、
「イタリア音楽の魅力」もあった。
私はこの記事で、オルネラ・ヴァノーニを知り、聴きはじめた。

一冊のステレオサウンドとして読むと面白かった、といえる。
けれど肝心の特集に、私は疑問を感じたのだった。

読み手の勝手な期待なのだが、
同じ企画ならば前回よりも今回のほうがより面白くなる、
そういうものだと思い込んでいた。

47号のベストバイ・コンポーネントは43号のベストバイ・コンポーネントよりも面白くなっているはず、
より充実して読み応えのある特集となっているはず……、
そう思い込んでいた、というより信じ込んでいた。

その期待が裏切られたから、疑問を感じたということもあるのだが、
もっと違うところでの疑問を感じていたのだが、その疑問がどこに起因してのものなのかがはっきりするのは、
もっと後のことだ。
ステレオサウンドで丸七年働き、辞めて数年経ったころだった。

47号は、現在のステレオサウンドがそうであるし、さらに色濃く(ある意味巧みに)なっているのだが、
誌面の幕の内弁当化のはじまりの号といえる。

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