世代とオーディオ(あるスピーカーの評価をめぐって・その4)
ステレオサウンド 72号でオンキョーのGS1を取り上げているのは、
「エキサイティング・コンポーネントを徹底的に掘り下げる Dig into the Exciting Components」である。
この記事は71号から始まった企画で、
71号ではマイクロのターンテーブルSX8000II(5000II)、
京セラのCDプレーヤーDA910、アナログプレーヤーPL910、
コントロールアンプC910、パワーアンプB910が取り上げられている。筆者は柳沢功力氏。
カラー口絵があり、それぞれの本文は、マイクロが6ページ、京セラが10ページ。
それまでの新製品紹介の記事では無理だったページ数を割いている。
二回目となる72号では、アキュフェーズのC200LとP300Lのペア、
それとオンキョーのGS1で、前者を柳沢氏、後者を菅野先生が担当されている。
アキュフェーズ、オンキョーともに11ページが割り当てられている。
アキュフェーズはコントロールアンプとパワーアンプの二機種で11ページ、
オンキョーはGS1の一機種で11ページとなっている。
GS1の試聴はステレオサウンドの試聴室だけでなく、
菅野先生のリスニングルームにも持ち込んでも行っている。
菅野先生のご自宅は一階が車庫になっているから、
GS1は玄関の階段を担ぎ上げなければならない。
GS1の重量はカタログ発表値は117kg。
ウーファー部とトゥイーター部に二分割できるとはいえ、
それぞれ77kgと40kgで、けっして持ちやすい形状ではない。
そういう大変さがあるけれど、じっくり聴いてもらうために菅野先生のリスニングルームに運び込んでいる。
そしてステレオサウンドの試聴室での試聴でも、
それまでであれば編集部が設置するのだが、このときはオンキョーの人たちによるセッティングだった。
これも異例のことである。