Date: 9月 24th, 2015
Cate: 調整
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オーディオ機器の調整のこと(その12)

3009/SeriesIIIは、いまでもいいトーンアームだと思う。

SMEのトーンアームで3012と3009とでは、ためらうことなくロングアームの3012を選ぶ。
Series Vの音を聴いて驚き、その音にまったく不満などありもしなかったのに、
つい「Series Vのロングアームは出ないんですか」と口にしてしまったこともある私でも、
3009/SeriesIIIに関しては、そのロングアーム版が欲しいとは、一度も思ったことがない。

3009/SeriesIIIは、ずっと以前に使っていた。
欠点がまったくないトーンアームではないものの、いまでも輝きを失っていないトーンアームである。
アナログディスクという塩化ビニールの黒い円盤を、ひとつのインターフェースとして捉えるのであれば、
トーンアームとは何なのかと考えた場合に、3009/SeriesIIIの形態は重要なヒントとなる予感がある。

その3009/SeriesIIIは、SME初のユニバーサル・トーンアームなのではないか、と思えてくる──、
以前そう書いた。いまもそう思っているけれど、それでもこのトーンアームはカートリッジを意外な面で選ぶ。

それはカートリッジの形状である。
もっといえばカートリッジのヘッドシェルとの接触面の形状(というより大きさ)で、
3009/SeriesIIIはカートリッジを選り好みする。

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