オーディオの「本」(考える人・その1)
WIREDの先月の記事に《出版の未来は「出版社」ではなく「ブランド」にある》があった。
今月、川崎先生のブログに《広報誌がまだジャーナリズムである》があった。
このふたつを読んで共通して思い浮べたのは、「考える人」という、
新潮社が出している季刊誌のことだった。
「考える人」を手にしたことのある人は、気づいているかもしれない。
でも、私の周りで「考える人」を買ったことのある人で気づいていた人はいなかった。
「考える人」の広告は、すべてユニクロのものだけである。
そのことを指摘すると、ほんとだ! とびっくりされる。
数多くの雑誌が出版されているけれど、
「考える人」のような出版形態は他に例があるのだろうか。
少なくとも、私が書店で手にする雑誌に、こんな例はなかった。
「考える人」は新潮社が出している。
新潮社は出版社である。
けれど、これは《出版の未来は「出版社」ではなく「ブランド」にある》のひとつのカタチともいえる。
「考える人」に載る広告がユニクロだけということは、
ユニクロが新潮社につくらせている雑誌という見方もできなくはない。
この見方をあてはめれば、「考える人」はユニクロの広報誌でもある、といえるのか。