Date: 3月 25th, 2015
Cate: TANNOY, 型番
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タンノイの型番(その1)

別項「程々の音」でふれたタンノイのイートン。
この時代のタンノイはハーマンインターナショナルの傘下にあったころで、
オートグラフ、GRFは輸入元ティアックによる国産エンクロージュアという形で残っていたものの、
主力製品は、いわゆるABCシリーズと呼ばれる、
Arden(アーデン)、Berkley(バークレー)、Cheviot(チェビオット)、
Devon(デボン)、Eaton(イートン)で、
アーデンとバークレーが38cm口径のHPD385A、チェビオットとデボンが30cm口径のHPD315A、
イートンが25cm口径のHPD295Aを搭載していて、デボンとイートンがブックシェルフ型だった。

ちなみにこれらはすべてイギリスの地名である。

これらのタンノイの型番について瀬川先生がおもしろい話をされたことがあった。
五機種の中で、型番(名称)がいちばん落ち着いた感じがするのはアーデンであり、
アーデンの音も、アーデンという型番がイメージするような音で、
バークレーはアーデンよりもちょっと辛口のところがあり、
デボンは、そんな感じの低音がするし、イートンはかわいらしい印象があって、
型番と音の印象が割とよく合っている、ということだった(チェビオットに関しては、はっきりと憶えていない)。

なるほどなぁ、と感心しながら聞いていたことを思い出した。

バークレーの音は聴いたことはないが、
アーデンと同じユニットであってもエンクロージュアのサイズがひとまわり小さくなっている。
ということは同じ板厚であれば、エンクロージュアの剛性は高くなっている。
ともすればふくらみすぎといわれるアーデンの低音に対して、
バークレーの低音はそういうことはあまりなかったのではないか、と推測できる。

少し締った低音という意味での、アーデンよりも辛口の音ということなのかもしれない。

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