シャーシーからボディへ
chassis(シャーシー、シャシー)、
辞書には、自動車・電車などの車台、ラジオ・テレビなどのセットを取り付ける台と書いてある。
車台とは、車輪の上の,車体を支えている部分、とある。
オーディオでシャーシーといったら、アンプの場合、金属ケース全体のことを指す。
私もそう言ってきた。
けれど厳密には、アンプの場合、シャーシーと呼べるのは、
真空管アンプで、トランスや真空管がとりつけられている土台となる金属ケースのこととなる。
トランジスターアンプのような金属ケースは、厳密な意味でのシャーシーとは呼びにくい。
だからシャーシーと呼ぶのをやめよう、といいたいのではない。
車の場合、シャーシー(車台)があって、金属ボディがある。
アンプの場合、これまで四角い金属ケースばかりだったから、シャーシーと呼ぶことに抵抗はあまりなかった。
けれど、いまアンプの金属ケースは四角いモノばかりではなくなってきている。
金属加工の技術がすすみ、カーヴを描くモノが増えてきている。
高級(高額)なアンプ、CDプレーヤー、D/Aコンバーターでは、
むしろ直線よりも曲線の方が主流になりつつある。
すべてが成功しているとはいわないが、ひとついえるのは、
もうこれらをシャーシーと呼ぶよりも、ボディと呼んだ方がいいのかもしれない、ということだ。
シャーシーからボディへ、
この流れがよりはっきりとしていき、結実していくのか、楽しみである。