Date: 10月 11th, 2010
Cate: 組合せ
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妄想組合せの楽しみ(その29)

岩崎先生は、パイオニアのExclusive M4だった。

High Technic シリーズVol.1に、井上先生の記事がある。
既製スピーカーシステムのマルチアンプ化、
既製スピーカーシステムにユニットを加えてのマルチアンプ化、
スピーカーユニットから組み合わせるマルチアンプシステム、
これらについてさまざまな組合せを提案されている。
そのなかに、パラゴンの3ウェイ・マルチアンプドライブの組合せがある。

パワーアンプは、やはりM4だ。
コントロールアンプは、クワドエイトのLM6200R。
エレクトロニック・クロスオーバー・ネットワークは、JBLの5234。
お気付きのように、LM6200RとM4のは、岩崎先生の組合せそのものである。

井上先生は、この組合せのアンプの選択について、こう書かれている。
     *
パラゴンを巧みに鳴らすキーポイントは低音にあるが、特にパワーアンプが重要である。ここではかつて故岩崎千明氏が愛用され、とかくホーン型のキャラクターが出がちなパラゴンを見事にコントロールし、素晴らしい低音として響かせていた実例をベースとして、マルチアンプ化のプランとしている。このプランにより、パラゴンを時間をかけて調整し、追込んでいけば、独得の魅力をさらに一段と聴かせてくれるだろう。
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岩崎先生は、M4について、つぎのように書かれている。
     *
わが家には昔作られた、昔の価格で1000ドル級の海外製高級システムから、今日3000ドルもする超大型システムまで、いくつもの大型スピーカーシステムがある。こうした大型システムは中々いい音で鳴ってくれない。トーンコントロールをあれこれ動かしたり、スピーカーの位置を変えたり。ところが、不思議なのは本当に優れた良いアンプで鳴らすと、ぴたりと良くなる。この良いアンプの筆頭がパイオニアのM4だ。このアンプをつなぐと本当に生まれかわったように深々とした落ちつきと風格のある音で、どんなスピーカーも鳴ってくれる。その違いは、高級スピーカーほど著しくどうにも鳴らなかったのが俄然すばらしく鳴る。昔の管球式であるものは、こうした良いアンプだが、現代の製品で求めるとしたらM4だ。A級アンプがなぜ良いか判らないが、M4だけは確かにずばぬけて良い。
     *
岩崎先生の書かれている「大型システム」とは、JBLのハーツフィールドであり、パラゴンであり、
エレクトロボイスのパトリシアンのことである。

パラゴンとM4の組合せ──、想い出すのは、パラゴンではないけれども、菅野先生の組合せだ。

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