Date: 10月 15th, 2014
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電子制御という夢(その19)

ソニーの電子制御トーンアームとは、いったいどういうものだったのか。
ステレオサウンド 49号に載っているソニーの広告をみてみる。

センサーは垂直速度センサー、トーンアーム姿勢検出器、水平速度センサー、トーンアーム回転角検出器で、
構造図をみるかぎり、どれもけっこうなサイズである。
これだけのサイズであればトーンアームの軸受け周辺で動きを検出する以外にない。

けれどセンサーが小型軽量化されれば、軸受け周辺だけでなく、アームパイプにもつけられるし、
さらにはヘッドシェルに取り付けることも、いまでは無理なことではないと想像できる。

電子制御トーンアームが搭載されたソニーのPS-B80が登場した1978年では、
センサーが小型であっても、数を増やすことはもしかすると無理だったかもしれない。
なぜなら、電子制御にはプロセッサーを必要とするわけで、
センサーの数をふやし、センサーから贈られてくる情報量をむやみに増やしても、
プロセッサーが処理できなくなるからである。

ソニーの広告には、128ワード×4ビットの「電子頭脳」と書いてある。
いまiPhoneには64ビットのプロセッサーが、非常に高いクロック周波数で動作している。

プロセッサーの処理能力はインプットだけでなく、アウトプットにも大きく関わってくる。
PS-B80のトーンアームには、垂直リニアモーターと水平リニアモーターがある。
プロセッサーは、このふたつのリニアモーターを制御している。

検出と制御、このふたつの精度を高めるにはプロセッサーの処理能力が高くなければならない。

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