Date: 10月 15th, 2014
Cate: イコライザー, 純度
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私的イコライザー考(音の純度とピュアリストアプローチ・その1)

ステレオサウンド 74号の拍子はチェロのAudio Paletteである。
プロトタイプの撮影だった。
74号には、チェロを興したマーク・レヴィンソンのインタヴュー記事が載っている。

レヴィンソンはMLAS(マークレビンソン)時代のアプローチ、
つまりモノーラル構成のコントロールアンプで、入力セレクターとレベルコントロールだけのML6、
消費電力が片チャンネルで400Wながら出力25WのAクラス・パワーアンプのML2を、
非常にピュアリストのオーディオマニアのための製品、と呼んでいる。

確かにそうだった。
これらのアンプに憧れた時期が私にもあった。
そして、これがピュアリストのオーディオマニアのためのモノだと思い込んでいた。

けれど、Audio Paletteは6バンドのイコライザーである。
Audio Paletteがなくとも音は再生できる。
いわばピュアリストのオーディオマニアからみれば、非常に高価な不要物ということになる。

けれどレヴィンソンは「ピュアリストアプローチを忘れたわけではない」ともいっている。

ML6、ML2を開発したのもピュアリストアプローチからであって、
Audio Paletteを開発したのもAudio Paletteからである。

矛盾ではないか、詭弁ではないか、と思われるかもしれない。
だがピュアリストアプローチとは、いったいどういうことなのか。

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