Date: 9月 23rd, 2015
Cate: ケーブル
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ケーブル考(その5)

ケーブルは関節だということに気づいてみると、
そういえは関節は英語では jointであり、
Jointには、関節の他に、接合個所[点、線、面]、継ぎ目、継ぎ手、という意味がある。

ジョイントケーブルという言い方があるのも思い出す。
ジョイントケーブルといっても関節ケーブルという意味ではなく、接続ケーブルという使われ方ではあるわけだが、
ケーブルをオーディオ機器同士の関節として捉えることは、
あながちおかしなことでもないし、目新しいことでもないのかもしれない。

たまたま私が読んできたオーディオ関係の本に、そういったことが書かれていなかっただけだったのか。

人間の身体に関節はいくつもある。
指にもあるし、手首(足首)にもあり、肘(膝)、肩(股)などがある。
これらの中では膝の関節が複雑だと聞いたことがあるが、
だからといって膝の関節がもっとも優れた関節であり、
他の関節も膝と同じ構造の関節になれば、身体能力が向上する、というものではないはず。

それぞれに箇所に適した関節であるからこそ、バランスが成り立っているのかもしれない。

オーディオ機器に使われるケーブルにも、いくつか種類がある。
もっとも短くて、だから価格も安く手軽に交換できる箇所としてシェルリード線、
トーンアームからの出力ケーブル(低容量と低抵抗タイプとに以前はわけられていた)、
チューナー、CDプレーヤーなどをアンプに接続するラインケーブル、
スピーカーに接続されるスピーカーケーブル、
それからそれぞれのオーディオ機器に電源を供給する電源コードがある。

スピーカーケーブルに求められる条件とシェルリード線に求められる条件とは違ってくる。
スピーカーケーブルではさほど重量が問題となることはないが、
シェルリード線では、あの狭いスペースであり、トーンアームの先端部分に位置するのだから、
太さと重さには制限がある。

ただし、この制約は高価な素材を使ううえでは有利ともなってくる。

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