チューナー・デザイン考(その11)

カウンターポイントのチューナー開発は結局は形となることはなかった。
どこまで話が進んだのかは知らない。

ただ長島先生が強い関心を示されていた、ということは、乗り気であった、ということでもある。
おそらく長島先生の頭の中には、チューナーとしてのあるべき構成、アイディアがなにかしらあったのだろう。
それは内部に関することだけではなかったはずだ。

長島先生はデザイナーではないけれど、
コントロールアンプ、チューナーといった、使い手が直接触れる機器のインターフェースに関しては、
長島達夫としての考えをお持ちだった、と私は感じていた。

このころの私は、いまのようにチューナーに対して、チューナーのデザインに関しては、
ほとんど興味・関心がなかった。
いまだったら、長島先生がチューナーのインターフェイスをどういうふうに考えられていたのかを、
あれこれきいた、と思う。

そういえばステレオサウンドにいたころも、チューナーの話はほとんど記憶がない。
話題になることがあっただろうか。

もし私が10年早く生れていて10年早くステレオサウンドで働くようになっていたら、
チューナーについての話をいろいろきくことができただろう。

でもそんなことをいってもどうにもできないわけだから、
チューナーの写真をとにかく見ている。
チューナーの写真だけではない、レシーバーもまたチューナーであるからだ。

そうなるとB&Oのレシーバーであり、
Beomaster6000ということになる。

Beomaster6000といっても、1980年代のBeomaster6000ではなく、
1975年ごろの4チャンネル・レシーバーのBeomaster6000のことだ。

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