型番について(その27)
テクダスのアナログプレーヤーの型番、Air Forceは、
空気の力を利用してターンテーブルプラッターを浮上させたり、ディスクをターンテーブルプラッターに吸着、
外部振動を遮断するためのエアーサスペンションといったことを表すものであることは、
すぐにわかることである。
確かに空気の力を利用したアナログプレーヤーである。
そのことには異論はない。
そのAir Force 1でもターンテーブルプラッターを廻すにはモーターの力を借りている。
この部分にエアフォースは使われていない。
ターンテーブルプラッターをいかに滑らかに回転させるか。
そのためにはターンテーブルプラッターに回転エネルギーを与えるための手段を、
モーター以外にないものか、ということにもなる。
以前書いたようにリンのLP12を井上先生が手で廻されたときの音は、ほんとうに澄んだ音だった。
あの音をいまも思い出すと、モーター以外の手段はほんとうにないのか、と考えることになる。
これもすでに書いているが、昔から、手廻しの音の良さは一部のマニアでは知られており、
深い井戸を掘って……、ということを考えたくなる。
だがこれは非現実過ぎる。