気になっている(その2)
ここでいうところの「オーディオの素人」とは、
オーディオに関心のない人、オーディオを趣味としていない人のことである。
そういう人たちのことを、そのイベントに出かけていった人は「オーディオの素人」と呼んだわけだ。
なぜ、彼はそう呼んだのか。
私ならば、オーディオに関心のない人、オーディオを趣味としていない人、といった言い方をするところを、
彼は「オーディオの素人」と呼ぶ。
この表現が出た時は、これより優先したことがあって、そちらについて話していたから、
その場では「オーディオの素人」という表現について、その人と話すことはなかった。
けれど帰りの電車のなかで、やはり気になってきた。
なぜ「オーディオの素人」という表現なのか。
素人の対義語は玄人になる。
ということは「オーディオの素人」を口にした彼は、自身のことを「オーディオの玄人」だとしているのか。
だとしたら「オーディオの玄人」とはいったいどういう人のことなのか。
「オーディオの素人」をオーディオに関心のない人とすれば、
ここでの「オーディオの玄人」はオーディオに関心のある人、オーディオを趣味としている人となるわけだが、
これでは釈然としないものがのこる。
もしかするとオーディオで苦労している人、
つまり苦労人(くろう・と」と呼ぼうとすればそう呼べる。
そういう意味での玄人(苦労人・くろうと)が頭にあっての「オーディオの素人」なのか、
そんなどうでもいいことも考えながら、オーディオにおける素人・玄人の違い、分けるものは何なのか。
そして彼はなぜ「オーディオの素人」と呼ぶのか。
彼自身は「オーディオの玄人」だと思っているのか。
そんなことが気になっている。