Mark Levinson LNP-2(serial No.1001・その2)
マークレビンソンの本をつくることになったら、
それからハイエンドオーディオについての本をつくることになったら、
なにがなんでもLNP2のシリアルナンバー1001そのものを取材することになる。
マークレビンソンの本をつくるのに、シリアルナンバー1001のLNP2についての記事がなければ、
あえてつくる意味があるのだろうか、とも私は思う。
シリアルナンバー1001のLNP2がアメリカにある、というのならば、
もしくは所在がわからないというのであれば、
諦めざるをえないわけだが、シリアルナンバー1001のLNP2は日本にある。
なぜ日本にあるのか。
ステレオサウンドを以前から読まれている方ならばご存知である。
シリアルナンバー1001のLNP2は、マーク・レヴィンソンから、
日本の輸入元であったR.F.エンタープライゼスの社長・中西康雄氏に、
感謝の意を込めて贈られているからだ。
LNP2がどれだけつくられたのかは、シリアルナンバーからおおよその数字はわかる。
ステレオサウンド 68号掲載の岡先生による「LNP-2 Story」には、
シリアルナンバー2667のLNP2が撮影されている。
フォノイコライザーにローノイズタイプのLD3モジュールが搭載されている仕様のLNP2であり、
この2667のLNP2は、ほぼ最終モデルであるから、
シリアルナンバーが1001から始まっているわけで、1000番はいわゆる捨て番であり、
1600台以上のLNP2が作られたことになる。
このうちの半数は、日本に輸入されたのではないか、と思っている。
根拠はなにもないし、その手の資料もないから、単なる私の推測でしかないけれど、
1970年代後半から1980年代前半のステレオサウンドをはじめとするオーディオ雑誌の、
ユーザー訪問記事では、LNP2がかなりの頻度で登場していた。