ラックのこと(その6)
ヤマハのGTR1B一台に対してオーディオ機器一台という使い方をしていたわけだが、
GTR1Bのどこにオーディオ機器(アンプ、CDプレーヤー、アナログプレーヤー)を置くのかでも、音は変化する。
天板に置くのか、それともGTR1Bの中に置くのか。
このふたつの置き方による音の違いは、決して小さくはない。
天板に置けば、オーディオ機器の周りは開放空間であるのに対し、
GTR1B内部に置けば、開放管の中に置くわけで、オーディオ機器の前後のみが開放だが、
他はラックによって囲まれている状態であり、このことが音に影響している。
どちらの音を良しとするのかは、人によって、聴く音楽によって異るだろうが、
音がすっと拡がってくれるのは、天板に置いた場合である。
だからステレオサウンド試聴室では常に天板にオーディオ機器を設置していた。
細かいことを書けば、天板のどの位置に置くのかでも、音は変化していく。
試聴室は、試聴のための場であり、そのための準備(設置)が要求されるわけだから、
オーディオ機器はGTR1Bの中央にくるのを基準としていた。
これはあくまでもアンプ、CDプレーヤーなどの筐体を上から見た際に、
前後、左右が均等になるように置く、ということである。