Date: 12月 9th, 2013
Cate: 程々の音
Tags:

程々の音(その4)

梶ヶ谷の家「ヨーロッパ的なセンス」の部屋は、
清瀬の家「ホワイト・アブストラクト」、V・ハウス「ビルト・インの手法」の部屋とは対照的に、
暖色系の雰囲気のする部屋である。

そこにある装置も大型の機器はなにひとつない。
すべて小型のモノばかりである。
スピーカーはセレッションのUL6、アンプはQUADの33と405の組合せ、
チューナーはFM3、プレーヤーはデュアルの1249。

UL6は出窓に据えてある。
天井の高い、広々とした空間に、その雰囲気をこわさずにとけこむようにオーディオがある。
リスニングルームのオーディオではなく、リビングルームのオーディオであり、
そこにはマニア的な雰囲気はかけらもないけれど、いいなぁ、と素直に思っていた。

玉川学園の家「くつろぎの城」は、建築音響設計の仕事をされている人の部屋だとある。
スピーカーはタンノイのコーネッタ、アンプはラックスのCL30とダイナコのMarkIII(どちらも管球式)、
プレーヤーはラックスのPD131にトーンアームがフィデリティ・リサーチのFR64Sに、オルトフォンのSPU。

コーネッタはコーナー型だから、とうぜん部屋のコーナーに設置されている。
いい感じでコーナーにおさまっている。

コーネッタについては、「コンポーネントステレオの世界 ’77」を読んだ時には、詳細は知らなかった。
ステレオサウンドが企画して、
井上先生がダイヤトーンの協力を得てつくられたエンクロージュアだとしったのは、少し後のこと。

どんなスピーカーなのかを知らなかったからこそ、玉川学園の家の写真をみて、
その雰囲気だけで、いいスピーカーなんだろうな、と感じていた。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]