Date: 7月 29th, 2013
Cate: きく
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舌読という言葉を知り、「きく」についておもう(その8)

そうやって書き写す行為は、転写である。
転写は、複写と似てはいてもまったく同じことをさしているわけではない。

複写はcopy、転写はtranscription。

この項を書いていて、転写(transcription)がキーワードとして浮んできた。

オーディオは、まさしくtranscriptionである。
そういえば1970年代に、Transcriptors(トランスクリプター)というアナログプレーヤーのメーカーが、
イギリスにあった。
Hydraulic Reference Turntable、Round Table、Saturn、Skeletonといったプレーヤー、
Vestigalといったトーンアームを開発していた。
どれも、かなり個性の強い製品だった。
使いこなしも難しい(癖のある)製品だった、ときいている。

一度使ってみたいプレーヤーではあるけれど、なかなかお目にかかる機会もない。

トランスクリプターの製品には興味を持っていたけれど、
これまでブランド名に、特別な関心をもったことはなかった。

けれど転写(transcription)という言葉がひっかかっているいま、
Transcriptors(トランスクリプター)という名前、なかなか面白いと思えてきた。

ここでは、これ以上トランスクリプターのプレーヤーについてはふれないが、
転写(transcription)と「きく」との関係について考えていくことになるはずだ。

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