トランスからみるオーディオ(3Dとは)
3DはThree Dimensionだから、
平面に奥行きが加わったもの、ということになるわけだが、
ほんとうにそうなのだろうか、と感じてしまうことがある。
X軸とY軸から成る平面にZ軸という奥行きを加えたものは確かに3Dであることは間違いないのだが、
X軸とY軸からなる平面にZ軸として加わるものは、果して奥行きが最初に来るのだろうか。
そう思ってしまうのだ。
2チャンネルのステレオ再生を考えていくと、
左右の音の拡がりは理屈としても感覚的にも理解できることである。
けれど奥行きの再現となると、理屈からは理解し難い。
音像に立体感があることも、理屈からは理解し難い。
けれど入念に調整されたオーディオからは、
2チャンネルの再生であっても奥行きを感じたり、音像の立体を感じる。
そして奥行きの再現が浅かったり、
音像が平面的であることを、音が悪いことの証しのようにも捉えたりする。
なぜなのか、と考えていくと、
Z軸が奥行きとして考えていくよりも、
あくまでも個人的な感覚からいえば、Z軸を時間として捉えた方がしっくりくる。
そして思うのは、3Dプリント技術はたしかに立体物をアウトプットしているわけだが、
これまでの、X軸とY軸からなる紙にプリントされていたものに加わったのは、
奥行きではなく、時間として考えていくものかもしれない、ということである。