Date: 7月 14th, 2013
Cate: スピーカーとのつきあい
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複数のスピーカーシステムを鳴らすということ(その11)

ダイヤトーンのDS1000に、「高性能」ということを感じたのか。
それは、まず音にある。
それは、井上先生によって鳴らされたダイヤトーンのDS1000の音にあった。

その音を聴いた後で、DS1000に関する技術資料を読めば、
高性能の追求が、変ってきたことがわかる。

アンプにおいては、AGIの511の登場によりスルーレイトという、
それまであまり耳にしたり目にしたりすることのなかった測定項目が注目を浴びるようになった。
そしてマッティ・オタラ博士によるTIM歪の発見と発生メカニズムについての発表があったりして、
アンプの性能の追求は、それまでの静特性の追求から動特性の追求へと移行していった、といっていいだろう。

AGI・511はハイスピードアンプの代名詞のようでもあった。
とはいえ、AGIの登場の数年前からOTTO(三洋電機のオーディオ・ブランド)は、
広告でスルーレイトという技術用語がこれから注目されるだろう、といったことを謳っていた。

アンプにおいては、NFBの功罪を含めて、
動特性が静特性よりも重要視されることになっていったわけだ。

この動きは当然スピーカー、スピーカーシステムの開発にも波及していく。
けれどアンプとほぼ同時期とはならず、数年の遅れが必要であった。

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