Date: 6月 26th, 2013
Cate: 型番
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型番について(その18)

針圧調整とはいったいどういうことなのかについて考えずに、
ただカタログ、取扱い説明書に表記してある標準針圧(最適針圧)にぴったり合せる。
その針圧でうまくトレースできないレコードのときには針圧を少し増す。

中にはレコードの寿命を少しでも伸ばすため(傷つけないためにも)、
針圧は針圧範囲内での軽めの値に合せる、という人もいる。

こういうカートリッジの使い方が、いかにカートリッジを理解していないことによるものか、
それについては別項「オーディオ機器の調整のこと」で今後書いていく。

ここでいいたいことは、オルトフォンのSPUの最適針圧の値がいくつなのかを、
カタログや昔の資料などをあさって調べるよりも、
カートリッジの構造と、その構造からくる動作を理解した上で、
針圧とインサイドフォースキャンセラー量の調整とは、どういうことをアジャストする行為なのか、
それを身体感覚として身につけた上で、SPUに限らずカートリッジの調整を行ってほしい、ということだ。

カートリッジは新品のときとしはらく使っていったあとでは、針圧の調整が必要となる。
いまはエアコンがほぼどこにでもあり、気密性の高い住宅も増えてきているため、
昔と比べて住居内の温度変化は、とくに低い方に関しては小さくなっている、と思う。

そのため、カートリッジを動作させる温度に関しては、無頓着になりつつあるのではないだろうか。
昔は、部屋を暖めて(それも急に温めてるのはよくない)、
カートリッジもレコードも冷えきった状態ではなくなってから、かけていたものだ。

温度の低下はカートリッジだけでなく、レコードにも影響している。
こういったことをすべてふまえて、身体感覚としてカートリッジの取扱いを身につける必要がある。

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