Date: 6月 4th, 2013
Cate: 黄金の組合せ
Tags:

黄金の組合せ(その1)

黄金の組合せ。
いまではあまり使われなくなった気もするが、
それでもインターネットを眺めていると、目にすることがある。
今日もtwitterで、あるスピーカーとアンプの組合せについて、
この「黄金の組合せ」という表現が使われていた。

私が「黄金の組合せ」という表現を知ったのも、やはり「五味オーディオ教室」であった。
     *
でも本当に、わが耳を疑うほどよい響きで鳴った。W氏にアンプは何かとたずねるとラックスのSQ38Fだという。「タンノイIIILZとラックス38Fは、オーディオ誌のヒアリング・テストでも折紙つきでした。〝黄金の組合わせ〟でしょう」と傍から誰かが言った。〝黄金の組合わせ〟とはうまいこと言うもので、こういうキャッチフレーズには眉唾モノが多く、めったに私は信じないことにしているが、この場合だけは別だ。なんとこころよい響きであろう。
     *
「五味オーディオ教室」は1976年に出た本だから、
タンノイのIIILZもラックスのSQ38Fもすでに製造中止になっていた。
代るものとして、タンノイはEatonになっていたし、ラックスはSQ38FD/IIになっていた。

EatonとSQ38FD/IIの組合せを聴いたことはないけれど、
これに関しては特に黄金の組合せというふうにはいわれなかった。

黄金の組合せは、なにもスピーカーとアンプとの関係に対してのみいわれるわけではなく、
オーディオはすべて組合せから成り立っているのだから、
カートリッジとトーンアーム、
MC型ならばカートリッジとその昇圧手段であるヘッドアンプ、トランス、
それからコントロールアンプとパワーアンプ、
これらにも黄金の組合せ、もしくはそこまでいかなくともベストマッチと呼ばれる関係はある。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]