オーディオ機器の調整のこと(その2)
SMEのトーンアームをつかっている人すべてが、ラテラルバランスをしっかりとっているとは限らない。
ラテラルバランスなんて、プレーヤー自体の水平がとれていれば音には関係ない、という人がいる、
SMEのトーンアームはラテラルバランスをしっかりとらなければならない、という人もいる。
どちらが正しいことをいっているのだろうか、と思う人もいることだろう。
私は、SMEのトーンアーム(ナイフエッジのモノ)はラテラルバランスをとる必要がある、とする。
ラテラルバランスの調整の必要性に疑問を持っている人は、
あえてラテラルバランスを大きく崩した状態にして、その音を聴いてみればいい。
あまり音が変らない、ほとんど変らない、まったくといっていいほど音は変らない、
というのであれば、それはラテラルバランスの調整が不必要ということではなく、
その人にとって、ラテラルバランスの調整以前に調整しなければならないことがいくつもある、
ということである。
つまりほかの部分の調整不備、システム全体がうまく鳴っていないため、
ラテラルバランスによる音の差がはっきりと音として現れていないということである。
まず、このことを自覚すべきである。