Date: 5月 9th, 2013
Cate: オーディオのプロフェッショナル
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こんなスピーカーもあった(その1)

駅までの1km弱のあいだの歩道に、いま松ぼっくりが落ちている。
私は実物を見たわけではないけれど、
昔、松ぼっくりがエンクロージュア内にはいっていたスピーカーがあった、ときいたことがある。

井上先生の話だと、
ある国産メーカー(ごく小さなメーカーだったそうだ)が新製品としてスピーカーシステムを、
ステレオサウンド試聴室に持ち込んできた。
音を聴くと、残念ながら評価に値するモノではなかったそうだ。
というよりも、あきらかに変な音がするスピーカーシステムで、
どこかこわれているんじゃないか、と中を確認しようと持ち上げたところ、
エンクロージュアの中からカサコソという、本来あり得ない音がきこえてきた。
部品でも外れているのかと思い確認したところ、
エンクロージュア内部には松ぼっくりと銀紙(アルミホイルだったかも)が吸音材の代りとして使われていた。
松ぼっくりは拡散のためで、銀紙は反射のためで、
つまりは定在波対策らしい、ということだった。

ずいぶん前の話だ。
こまかなことを聞いたのかどうかも忘れてしまっているが、
おそらくステレオサウンドが創刊されて数年ぐらいのことだと思っている。

私が体験した例では、やはり音がおかしい、どこか故障とまではいえないものの、
どこかおかしなところがあるんしじゃないか、と思われるスピーカーシステムがあった。
海外製だった。

それで開けてみよう、ということになった。
実は、これもエンクロージュアを揺すってみると異音がしていた。
案の定、ネットワークのプリント基板の固定が片チャンネルだけいいかげんだった。

そんなこともあるんだ、という笑い話である。

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