Date: 4月 11th, 2013
Cate: 世代
Tags:

世代とオーディオ(JBL 4301・その6)

いま目の前に4301の程度のいい中古品が出て来たら、買ってしまうかもしれない。
うまくタイミングが合ってさえいたら、私にとって初めてのJBLとなっていたかもしれない4301だけに、
いまでも、いい出合いがあれば欲しい、という気持が残っている。

4301は最初はアルニコモデルだった。
けれど1980年ごろからのアルニコ不足の波によって、フェライト仕様のBタイプへと変っていった。

アルニコの4301、フェライトの4301B、
程度が同じであればアルニコ、といいたいところだけれど、
4301に関してはやや事情が、他のJBLのスタジオモニターとは異る。
それはフロントバッフルの色。

4301は側版、天板、底板はウォールナット仕上げ。
4343だと、この場合フロントバッフルはブルーになる。
けれど4301は、なぜか黒だった。

4301Bもウォールナット仕上げだが、
フロントバッフルはブルーになっている。

これは実に悩ましい。
見た目では4301Bにしたいところだから。

こんなふうに書いていくと、
これを読まれている方の中には、
もしかすると4301はいいスピーカーみたいだから……、と思われる方も出てくるかもしれない。

その人たちに、私は積極的に4301はおすすめしない。
他にもっといいスピーカーシステムはいくらでもある。

4301は、あのときもうすこしで手が届きそうでついには買えなかったという経験をもつ、
そしてJBLのスタジオモニターに憧れをもっていた人、
私とほぼ同世代の人ならば、4301への、私のこの想いは理解してくれるはずである。

4月のaudio sharingの例会でも私より上の世代のOさんはすでに書いてるように、
4301の評価は高くない。
でも私と同世代のKさんという、
私とまったく同じ想いで、いまも4301に手を出そうかどうか迷っている人もいる。
彼も4301が買えずにオンキョーのM6を買っている。

そんな想いで4301をみている人は、世代的にも少数のはずだし、
世代が違ってくれば、また別のスピーカーシステムが、Kさんや私にとっての4301と同じ存在になろう。

私と同じ世代でも、JBLの4343に憧れのなかった人にとっては4301は、そういう存在にはならない。

世代と、あの時の憧れ・嗜好が一致しているからこその、ふたりにとっての特別な存在の4301である。

5 Comments

  1. Keisuke YamamotoKeisuke Yamamoto  
    3月 11th, 2015
    REPLY))

  2. まったく同意見です。私も当時大学に入ったばかり。アンプにサンスイのAU-D707を買って、さあ次はスピーカーだ(順番が逆かもしれませんが、私はアンプマニアだったので)というときに、秋葉原の電気街に出かけて行って、いろいろなスピーカーを物色していたところ、出会ったのがJBLの4301だったのです。秋葉原の電気街のおっちゃんがしきりに「AU-D707持ってるんだったらJBL鳴らさない手はないよ」と言うし、そのとき聞かせてもらったビッグバンドジャズの油の乗ったサウンドに思わずグラっとしかけましたが、いかんせん予算がない。アンプに奮発しただけに、1台6万円(ペアで12万円)も出せるわけがありませんでした。結局、その日はあきらめて、後日、ラオックス本店でさんざん試聴させてもらって、なんとか妥協できたダイヤトーンのDS-25Bmk2を買いました(こちらは当時でもペアで5万円くらいしかせず、予算に収まった)。そのDS-25Bmk2も10年ほど前、ヤフオクで売り払ってしまいました。その後、メインシステムは、ヤマハのNS-515、パイオニアのS-PM1000、そして現在はS-PM2000へと変遷しています。その一方で、サブシステムとして、社会人になった後、バブル期に買ったダイヤトーンのDS-500を鳴らしています。このDS-500は、実に低音の出ない、硬い音のスピーカーでヤフオクでダイヤトーンのスピーカー用に売られているエッジ柔軟剤を塗ってもまだだめです。そこで、これもバブル後期に手放したAU-D707を、この度ヤフオクで程度の良い出物があったので買い直して、ド素人みたいにラウドネス入れてDS-500をバリバリ駆動しています。私も、4301より音の良いスピーカーはいくらでもあることは、わかっているつもりです。我が家のメイン、ピュアモルトS-PM2000も、たぶん音の透明感、スケール感、迫力、繊細さ、どれをとっても4301に勝ると思います。しかし、しかしですよ!秋葉原で聞いた4301のあの「油の乗ったジャズの音」が忘れられないのです。あのとき、無理すれば買えなくもなかった、でもやっぱり現実的に考えれば無理はできかった。その口惜しさがおそらく4301を忘れさせないのでしょう。この際、サブシステムとして生き残っているDS-500を手放して、状態の良い4301を手に入れようかなと思うのですが、なかなかいいやつに出くわさない。アメリカ製ゆえの雑な作りから、エンクロージャの継ぎ目がはがれ、隙間ができたり、あと、ジャズファンはタバコ吸いが多かったことから、タバコ臭かったり(当方も、昔はタバコを吸っていましたが、7年前に辞めて今では逆にタバコ嫌悪症になっています)。てなわけで、今でもなかなか4301を手に入れられません-場所もないし、DS-500売るのも面倒だし、サブに5万円以上出すのもちょっと抵抗があるし。悩ましいかぎりです。

    1F

  3. Keisuke YamamotoKeisuke Yamamoto  
    3月 19th, 2015
    REPLY))

  4. ダイヤトーン DS-500の名誉のために一言。上でも書いたように、久々(25年ぶり)に手に入れたAU-D707で、最初はラウドネスを入れて、その後はBassを最大にして鳴らしこんでいたら、なんと、あの固く鋭く細い音しか出なかったDS-500から、見事な低音が出るようになってきました。嘘みたいな話です。おそらく、例のエッジ軟化剤でエッジが柔らかくなると同時に、今までほとんど動くことのなかったダンパーも動き出したのではないかと思います。今ではBassは5段階の3くらいで十分です。しかも、質感や、4301にとってなかなかの強敵です。特にジャズに向いているように思います。たとえば、強い弾力を感じさせるブンブンブルンというベースの音、鉄球を落としたような重いバスドラの音、厚手の硬質ガラスを思わせるピアノの高音弦の音、ビル・エバンスをはじめ、ジャズピアノトリオを聴きまくっています。世間で言われているDS-500の特徴 - 中音中心で穏やかな性格でクラシックの小編成の弦楽器やヴォーカルものに向いている-とはまるで裏腹に「パルシブでブルージーで刺激的だけどちょっと暖かいところがある」というのが、私が再発見したDS-500の音です。つい昨日、一昨日まで4301に買い替えるつもりだった気持ちがまた揺らいでいます。

    2F

  5. LADYLADY  
    7月 26th, 2020
    REPLY))

  6. わたしも、秋葉で4301を聴いて、驚きました。
    国産には無い音。ドラムのリアルさ。
    わたしは、Bのブルーを買いました。

    3F

  7. n2068ddn2068dd  
    12月 30th, 2024
    REPLY))

  8.  学生時代4年間使ったFE-203のバックロードホーン。低音のホーン臭さがどうしても我慢できなくなり、「普通の」ブックシェルフスピーカーに代える事にしました。当時渋谷にあった第一家庭電器のスピーカー視聴室や壁面に積まれていたスピーカーを繰替し聴き比べることにしました。

     CS-955、NS690、SX-7custom Dynaco A25などがあったと記憶しています。当時の国産ブックシェルフスピーカーは、過剰制動で音が立ち上がってこない。バックロードホーンにそれは無いのですが、そちらは低音の音程が曖昧なのが致命的。
     ターゲットは4313か4301Bのどちらかにすぐ絞られました。4311はジャズ喫茶で良く聞いていたので、それを確認しただけ。箱に対してウーハーが大きすぎて低音がかぶってしまう。散々悩んだのですが、低音の素直な再現性で4301Bに決めました。4313は、中域に難点があって音が硬く聴き疲れするのです。ウーハーの2121のダンパー設定だろうとは思いましたし、エージングで柔らかくなるという期待はありました。

     結局4301Bに決定し、その後10年以上唯一の自宅スピーカーとして活躍しました。当初のアンプはJA-S41、次に初代A-10に代わりましたが、どちらも音楽を生き生きと楽しく再現するシステムになりました。その後スピーカーに4343が加わりましたが、ブラインドだと、どちらがどっちか分らないほど、ほとんど同じ音の出方をします。これは居合わせた友人も全く同じ印象で二人でびっくしました。

     もちろん、オーケストラのような持続性のある雄大な低音や骨に響くような力のある低音は4301には無理です。4343と比べると音が軽くなります。それさえ除けば本当に良い音のスピーカーです。実はその後4313、SX-7、NS690、そしてCS-955を複数セット入手し、改めて自宅で聴き比べましたが、印象は40年前と全く同じでした。国産スピーカーはレンジは広く低域も出るし締まりもある。けれども4343や4301のような演奏者の熱気が再現できない。スネアドラムやカウベルの生々しい音に思わず仰け反る様なリアリティが無い。ライブ演奏の空気感が何か違う。そんな結論でした。
     ただ、昨今のスムーズジャズなどを聴くには最新のスピーカーが合っているだろうと思います。4301は、やはり1970年代の熱気あるウェストコースト音楽を再現しようとするとベストだろうと思います。リトルフィーツあるいはタワー・オブ・パワーの圧倒的な輝かしいブラスセクションは、この時代のJBLに限ると感じています。そして、ECMのドイツ録音の残響の長い音楽もまた、実に開放的にのびのびと再現してくれます。4301は。

    4F

  9. n2068ddn2068dd  
    12月 30th, 2024
    REPLY))

  10. アルニコとフェライト、4301や4343、そして4341でもとっかえひっかえ比較しました。
    私のところの結論は、「大差無し」でした。

    2121に関しては、フェライトの方が音が少し「痛くない」ように聞こえます。
    あと音が「太く」聞こえるかもしれません。
    けれど、2231と2235は、大局的にはほとんど違いは無いです。
    ブラインドで分かるだろうか?という感じです。

    2231や2235は、ドライブするのが難しいウーハーです。
    アンプにドライブ能力が無いと、制動が効かずブーミーになるか、あるいは音がおとなしくなります。
    歯切れよく音程明快に再生しようとすると、クラウンあたりが欲しいところです。
    ちなみに初代A-10は全く歯が立ちませんでした。当然かもしれませんが。

    アキュフェーズは低音は良いのですが、高域は煌びやかになって音が脚色されてしまいます。
    いずれにしても、アルニコとフェライト、好きな方を選んで何も問題は無いと実感します。

    5F

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]