Date: 2月 23rd, 2013
Cate: James Bongiorno
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ボンジョルノとレヴィンソン(その2)

ステレオサウンドを読み始めたばかりのころ、
つまりまだGASのアンプもマークレビンソンのアンプも、実際に音を聴く前のころ、
ステレオサウンドの記事をくり返し読みながら、その音を想像していたわけだが、
ボンジョルノのGASのアンプは、いわゆる男性的、
レヴィンソンのマークレビンソンのアンプは、反対に女性的なところを、
その音の性格にもっている──、そんなふうに受けとめてもいた。

そしてスピーカーのブランドにたとえるなら、
GASはアルテック、マークレビンソンはJBL、
そうたとえることができそうな感じも受けていた。

1977年にステレオサウンド別冊として「世界のオーディオ」のALTEC号が出た。
その巻頭に、山中先生が「アルテック論 特徴あるアルテック・サウンドと、その背景への考察」を書かれていて、
その中に、こうある。
     *
一つの興味深い例として、アルテックの非常によく似た構造のプレッシャー・ユニットを使うJBLのスピーカーシステムと比べた場合、JBLがどちらかといえばシャープで切れ込み本位の、また言葉をかえれば、各ユニットを強力に束縛して自由を抑えた設計をとっているのに対し、アルテックは同じようなユニットを自由に余裕をもって働かせている印象が強い。
これが実は、アルテック・サウンドを分析する場合の重要なファクターで、独特のあたたかみ、そして一種の開放感を生むもととなっている。
     *
ここに出てくるアルテックをGASに、JBLをマークレビンソンにおきかえてみる。
この、山中先生の文章を読んだことも、
私のなかでのGAS≒アルテック、マークレビンソン≒JBLへとつながっていく。

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