Archive for category the Reviewの入力

Date: 7月 23rd, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その8)

DBシステムズのDB1+DB2を聴いたのは、AGI・511(ブラックパネル)同じ日で、
ほかにマッキントッシュのC32、パイオニア/エクスクルーシヴC3も聴いている。

DB1+DB2の音は、511とは、また違う面をもつ強烈さだった。音が尖っていた、そんなふうに受けとった。
C32、C3を聴いたあとでは、511もDB1+DB2も、作っているのは、
きっと若いエンジニアなんだろうなぁ、と思わせるところがあった。

どちらも青年という感じで、511が短距離走のアスリートだとすれば、DB1+DB2は、文学青年か。
アメリカの新しい世代の音であるのだろうが、対照的な音のようにも感じていた。

511は、シャーシの作りも精度がきちんと出ていて、パネルフェイスも精悍な印象がある。
一方、DB1+DB2の作りは、むき出し、作りっぱなしという感じが残っている、というふうに、やはり対照的。

内部も、実はそうで、511が信号系すべてにオペアンプを採用し整然としているのに対して、
DB1+DB2は、意外にも、と言おうか、すべてディスクリート構成で、
しかも当時、他のアンプがほとんど採用していた差動回路は使わず、
電源もマイナス電源(33V)のみ、という、外観とともに、個性的な内容といえる。

聴いていて爽快だったのは511だったが、では、自分で使うとなったら、DBシステムズを選ぶかもしれない。

Date: 7月 6th, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その7)

AGIの511と同じころに現われたのが、DBシステムズのDB1+DB2だった。
DB1がアンプ本体で、DB2が外部電源の、それぞれの型番で、
DBシステムズは、DB1と同時に、MC型カートリッジ用ヘッドアンプ、チャンネルデバイダーも出していて、
DB2はすべてに共通のものだった。

1977年当時、511が260,000円、
DB1+DB2が212,500円 (DB1が171,500円、DB2が41,000円)と価格が近いこと、
それにDB1+DB2も、511同様、媚を売るようなところはいっさいなく、
一本筋がぴしっと通ったつくりも共通していたためか、比較されることも少なくなかったように記憶している。

マークレビンソンのJC2の登場以降、日本では、薄型のコントロールアンプが流行していたが、
511もDB1+DB2も、そんなことには目もくれていない。
おそらくAGIもDBシステムズ、マークレビンソンの成功に刺激を受けていただろうが、
影響まで受けていたわけではない、ということだろうか。

Date: 7月 5th, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その6)

ステレオサウンド 43号に、瀬川先生のAGI・511の評価が載っている。

熊本のオーディオ店で聴いた511のブラックパネルの音は、書かれているとおりの音だった。
ダイレクトな音とは、なるほど、こういうものかと思いながらも、
情緒的なたたずまいを拒否というよりも、最初から無視したような性格も含めて、
迷いのない徹底さと斬新さは、強烈な印象をあたえた。

正規輸入品の511を聴いたのはもっとあとのことで、記憶の中での比較にはなるが、
たしかにブラックパネルの511に感じた魅力はずいぶん失われていて、
かわりに繊細なところは出てきたようにも思えたが、511でなくては聴けないという魅力は、もう感じなかった。

ステレオサウンドにはいってすぐくらいのときに、511Bが出てきた。
もしかすると、初期の511、ブラックパネルの511の音がリファインされて聴けるのでは、と期待したのだが、
正規輸入品の511の延長線上にある音で、だから、なおさらブラックパネルの511の音が魅力的に思えてくる。

Date: 7月 3rd, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その5)

このとき、瀬川先生がAGiの511の音を鳴らされたのは、それがブラックパネル(並行輸入品)だったからだ。

音出しが終ったあとにつけ加えられた。
「残念なことに正規輸入品の511は、日本仕様になってしまい、
初期の511がもっていた良さ、個性がひじょうに稀薄になってしまった。
でも、並行輸入品のブラックパネルの511だと、初期の製品がもっていた良さそのまま」であると、
だから「大きな声では言えないけれど、こっち(ブラックパネル)をすすめる」とも。

当時、511とペアになるパワーアンプが出ていなかったことと、
QUADの405も、やはりペアとなる新型コントロールアンプ(44)がまだ登場していなかったこともあって、
511と405のペアは、黄金のペアとまではいかなくても、相性のいいペアとして、
ステレオサウンドの誌面にも登場していた。

このことにも瀬川先生はふれられた。
「511と405の初期の製品同士のペアはたしかにそうだったけれども、
511が日本仕様に変ってしまった。405も入力感度切替えがついたりするなどして、変更されていて、
必ずしも、このふたつを組み合わせて、いい結果が得られるとは保証できない」と。

Date: 7月 2nd, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その4)

たとえばAGI(Audio General, Inc.)は、そのデビュー作、511で高い評価を得ている。
これは音質面ばかりでなく、コントロールアンプにおけるハイスピード設計の概念を確立したことも、
大きく関係しているだろう。

AGIの511のスペックには、ライズタイム、スルーレイト、タイムディレイという、
他のアンプでは見かけたことのない項目、それも時間、速度に関係するものが並んでいた。

とうぜん511とペアになるパワーアンプの登場がまたれたが、開発中という話は伝わってきたものの、
具体的にどんな構成なのか、どの程度の規模のものなのか、といった情報はなく、
ついに登場することもなかった(バイアス回路の特許はアメリカで取得していたらしい)。

511がBタイプに改良されたのが最後で、同社はオーディオ機器の開発から手を引く。

余談だが、511にはブラックパネルがあった。
いわゆる並行輸入品だ。

私が最初に耳にした511は、じつは、このブラックパネルであり、
瀬川先生が熊本のオーディオ店にこられた時に、である。

なぜ、あえて並行輸入品の音を鳴らされたのか。
並行輸入品だ、とことわられたうえでの、音出しだった。

Date: 6月 24th, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その3)

瀬川先生の「いま、いい音のアンプがほしい」の入力も終りに近づいたとき、ふと気がついた。
     ※
今のままのアンプの作り方を延長してゆけば、やがて各社のアンプの音は、もっと似てしまう。そうなったときに、あえて、このアンプでなくては、と人に選ばせるためには、アンプの音はいかにあるべきか。そう考えてみると、そこに、音で苦労し人生で苦労したヴェテランの鋭い感覚でのみ作り出すことのできる、ある絶妙の味わいこそ、必要なのではないかと思われる。
     ※
このところを入力しているとき、すぐさま頭に浮かんだのは、クレルとパス・ラボのこと、
つまりダニエル・ダゴスティーノとネルソン・パスのふたりのことだった。
もう反射的に頭に浮かび、どちらも、いま早瀬さんが惚れこんでいるアンプでもある。

なぜ、このふたつのブランドなんだろうか、と考えたとき、ある共通項が浮かんだ。
パスもダゴスティーノも、どちらかといえば、コントロールアンプよりもパワーアンプを得意としていること、である。

Date: 6月 24th, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その2)

今日は、ステレオサウンド 42号のプリメインアンプ特集の、瀬川先生の試聴記を入力し終えた。
誌面をスキャンしてOCRソフトで画像情報を文字情報に変換させれば、この入力作業も、
頭で想像する以上に楽になり、スピードも大幅に増す。

じつは2001年ごろ、使ったことがある。読み取りエラーはある。
それもあるパターンがあって、使い馴れてくると、
これは変換がうまくいってないだろうなと思うところの見当はつくし、
校正の時間を含めても、たしかに、手入力なんて比較にならないほど圧倒的にはやい。

しかもいまは、着実に改良されているだろうから、さらに楽なんだろう。
でも、そこには手入力作業にある、ちいさな発見がない。

ちんたら(といっても親指シフトキーボード歴25年なので、そうとうに入力スピードは速い)やっていると、
おっ、そうだったのか、とただ黙読していただけでは、当時(若かったせいもあるだろうが)、
気がつかなかったことが、けっこう出てくる。
それに、こういう聴き方をされていたんだなぁ、とも思えてくるし、
こういう音が鳴ってきたから、試聴記に書かれている判断を下されたのだなぁ、
そういった、ちいさな発見が、いくつも出てきて、しんどい作業ながら、やっているとはまっていく。

だからやるときは、集中して入力作業をやったほうが、このちいさな発見が増えていくような気もする。
書き写してみたら、入力してみたら、とは言わない。
でも、いちど声を出しながら読んでみてはいかがだろうか。

Date: 6月 16th, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past) を入力していて……(その1)

the Review (in the past) で公開するために、毎日の入力作業をつづけている。

瀬川先生が、川崎先生のデザインを高く評価されていたことは、
読んでいたときに気がついていたことだが、それでも入力しているときは、なんだか嬉しい。
オーレックスのSY77ST720の項を読んでみてほしい。

今回の入力ではじめて気がついたこともある。
まったく予想していなかった言葉が出てきた。
デンオンのターンテーブルDP7000の、菅野先生のコメントに出てくる「レコード演奏」という言葉だ。

Date: 6月 1st, 2009
Cate: the Reviewの入力

the Review (in the past)

本日、”the Review (in the past)” というブログを公開しました。

ブログ形式で公開していますが、暫定的なもので、途中でブログから他の形式に変更するかもしれません。
アクセスしていただければ、すぐわかるように、
audio sharingでの公開の許諾をいただいている筆者の方々の、製品紹介、テストリポートの文章を、
各ブランド、各機種ごとにまとめています。

型番の表記ですが、本文中は、基本的に全角文字のままにしてあります。
元の文章が全角文字で書かれているのはそのままにしていますので、検索にはご注意ください。
タイトル中の型番は、すべて半角文字で表記しています。