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Date: 7月 21st, 2014
Cate: VUメーター

VUメーターのこと(その11)

メーターの外磁型、内磁型にはそれぞれ長所、短所がある。

内磁型は外磁型よりも構造が簡単であるため、小型化が容易である。
それに文字通りマグネットが磁気回路の内側にあり、
周囲にフレームを配置しているため、外部への漏洩磁束があまりない。
磁束の利用率は80%ほど。

スピーカーユニットでも、アルニコマグネット使用の内磁型は、
特別な対策を施さずとも防磁型であるのと同様に、
内磁型のメーターもそのままで防磁型であり、
このことは当然メーターまわりへ磁束による影響がほとんどない、ということにもなる。

音質だけを最優先とするならば、
メーターはつけないほうがいいに決っている。
まずメーターという機械的な共振体の問題、漏洩磁束の問題、
メーターを駆動するには駆動回路もしくはVUメーターならば600Ωラインが必要となり、当然電源も必要となるため、
これらに関する問題も抱えている。

外磁型のメーターは、構造上なんらかの防磁対策を施さなければ漏洩磁束が多い。
それと関係して磁束の利用率も50%程度である。
となるとマグネットも内磁型よりも大きなものを使うことになるし、
構造的にも外磁型はメーターそのものが大きくなってしまう。

もっとも大きくなってしまうからこそ、
使用できるマグネットのサイズに制約もなく(内磁型は可動コイルの大きさによって制限される)、
可動コイルに対しての磁束密度も高くすることができるし、
磁束のムラのなさも内磁型よりもずっと優れている。

そのおかげで高感度なメーターはまず外磁型であるし、
針のダンピングも内磁型よりも良いため測定器など精密さが要求される場合に採用されている。