Date: 5月 18th, 2009
Cate: 真空管アンプ
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真空管アンプの存在(その49)

長島先生が、接点のクリーニング、スピーカーユニットを留めているネジの増し締めについて、
うるさいほど言われるのは、微小な音の明瞭度をすこしでもよくするためである。

長島先生は、試聴レコードに、よくラヴェルを使われた。
モニク・アース(Monique Hass)のレコードは、長島先生に教えてもらい、その魅力を知ることができた。

モニク・アースのレコードは、五味先生の「オーディオ巡礼」の中にも出てくる。
「続オーディオ巡礼(三)」で、ステレオサウンドの原田社長(当時)のリスニングルームを訪問されたとき、
そのとき原田氏がかけられたレコードの1枚が、モニク・アースのラヴェルのパヴァーヌである。

おそらく長島先生が、原田氏に教えられたのだと思う。

「音の色彩がきちんと再現されないと、ラヴェルはつまんなくなるからね」──、
これも、よく言われていた。

長島先生は、よく出来た真空管アンプは「色数が多い」とも言われていたし、
トランジスターアンプは「まだまだ色数が少ない」のが不満だとも、この言葉も何回聞いたことだろう。

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