40万の法則が導くスピーカーの在り方(その6)
クレデンザと555を組み合わせてのステレオ再生を、仮に実現できたとしよう。
その音を聴けたら、すぐに次の段階に移る準備をはじめたくなるだろう。
モノーラルであればクレデンザと555の組合せの音だけでも満足して、そのまま聴いているだろうが、
ステレオとなると、どうしてもクレデンザ+555を核として、ウーファーとトゥイーターをもってきたくなる。
そんてことは邪道だといわれようが、クレデンザを2台用意して、ということを考えた時点で、
そんなことはわかっている。それでも一度は、どんな音がするのか、聴いてみたい欲求がある。
おそらくクレデンザ+555の組合せがカヴァーできる帯域は、100Hzから4kHzだろう。
仮にもう少し帯域が広かったとしても、この100Hzから4kHzのあいだで使いたい。
それは、この帯域が40万の法則になっているからである。
40万の法則からスピーカーを考える際、
スピーカーシステムとしての周波数特性、エネルギーバランスが40万の法則になっていればいい、とするのか、
それとも現時点ではスピーカーシステムはマルチウェイにするしかない、
いくつかのスピーカーユニットを使うことになるわけだが、そのうちのひとつが40万の法則に則っていること、
このふたつの40万の法則を満たすことができないか、と思う。
クレデンザ+555の組合せを核として、ウーファーとトゥイーターを加え、
低域を30Hzあたりまで延ばせたとしたら、高域は40万を30で割った13.33kHzまで延ばす。
つまりただワイドレンジを目指すのではなく、
つねにふたつのポイントにおいて40万の法則を意識してレンジを延ばしていく、ということだ。