Date: 2月 21st, 2024
Cate: ロマン
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オーディオのロマン(その15)

その14)で書いている、
聴いたオーディオ機器の数をあからさまに水増しする当人には、
そういう意識はなかったのかもしれない。

私の考えでは、比較試聴をした場合か、自分でじっくり鳴らしてみたオーディオ機器は、
聴いた、といえるし、聴いたことのあるオーディオ機器として数える。

アンプでもスピーカーでもいいのだが、
スピーカーを二機種、同条件で比較試聴する機会があったとしよう。
この場合は、二機種聴いた、といえるし、誰もが納得するはずだ。

けれどどちらか片方だけのスピーカーを、オーディオ店の店頭でただ聴いただけでは、
どうだろうか。

そのオーディオ店に頻繁に通っていて、
そこで鳴っている音を熟知しているのであれば、
いつもの同じラインナップで、スピーカーだけがいつもの違うモノが鳴っていたとしたら、
これはこれで一機種聴いた、といえる。

けれどそういえないところで、スピーカーを一機種聴いた場合は、
そこで鳴っているシステム・トータルの音を聴いただけであって、
他のスピーカーの音を聴かない限り、スピーカーを一機種聴いたとはいえない。

それでも、聴いた、と主張するオーディオマニアがいるのは事実だ。
この人は、そうやって増えていく(彼が聴いたと主張するオーディオ機器の)数を、
どう捉えているのか。

自分は同年代で、もっとも多くのオーディオ機器を聴いている者だ、と自負したいのか。
さらには、世代をこえて、世界一多くのオーディオ機器を聴いた者として認められたいのか。

その数を増やしていくことが、彼にとってのロマンなのか。
それはギネスブックに掲載されることを目的とする人と近いのだろうか。

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