「言葉」にとらわれて(その23)
日本では平面バッフルとよくいわれる。
平面バッフルといって、これまで通用しなかったことはない。
プレーンバッフルということもあるけれど、九割以上は平面バッフルといっている。
では海外ではなんといっているのかというと、
facebookのオーディオ関係のグループをみていると、
プレーンバッフル(Plain Baffle)ではなくオープンバッフル(Open Baffle)である。
平面バッフルはたしかにオープンバッフルである。
そしてオープンバッフルといったほうが、発想に結びつくような気もする。
(その22)で、サンスイのLMシリーズのマルチラジエーションバッフルに触れた。
このマルチラジエーションバッフルとともに、
平面(オープン)バッフルについて考えていく上で、
大きなヒントとなりそう、と見ているのが、
元ベーゼンドルファー・ブランドで登場したVC7である。
現ブロッドマンのホーンレゾネーターは実に興味深い。
輸入元のサイトで公開されている以上の技術的資料をぜひ読みたいところなのだが、
いまのところ見つけていないし、その機会もない。
このホーンレゾネーターは、うまくオープンバッフルに利用できるような気がしてならない。
(その22)を書いた頃からそう思っているからこそ、
インターナショナルオーディオショウのフューレンコーディネイトのブースに行っては、
今年も鳴らされていない──、と帰ってきてしまう。