Date: 9月 15th, 2022
Cate: アナログディスク再生, 老い
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アナログプレーヤーのセッティングの実例と老い(その8)

DSオーディオのES001は、スタビライザーというよりも測定器といったほうがしっくりくる。

ES001は、ディスクの偏心量を測定してくれる。
検出したディスクの偏心を少なくしていくのは、人の手(指)である。

DSオーディオのデモでは、ES001でディスクの偏心を検出後、
ディスクの縁を指で少しずつ押して、またES001で測定。
それで偏心量が減っているのか、増加したのかを判断。

ナカミチのDragon-CTがやっていたことを、人の指で行うわけだ。
この作業になれていなければ、指で押して、逆に偏心を増やすことにもなりかねない。

この作業をやっている人がどのくらい馴れていたのかはわからなかったけど、
偏心の仕方によっては、けっこうな時間をかけて指を押す作業をくり返していた。

それを見て私が思っていたのは、なぜディスクをかけかえないのか、だ。
指でこのくらいかな、とチョンチョンと押すくらいなら、
ES001を取って、ディスクも取って、もう一度ターンテーブルプラッターにのせる。
こちらの方がずっと早い。

そしてもう一度ES001をのせて測定してみればいい。

ディスクの偏心による音の影響は、なれれば、最初の音が出た時点でわかるものだ。
偏心量が大きい、とわかる。

ただ漫然と聴いていてはわからないかもしれないが、
偏心に注意して、同じディスクを何度もかけかえては、
その音の違いを意識して聴くようにしていれば、
今回は偏心が大きいな、とか、今回はうまく芯出しができた、とかわかるようになる。

もちろん偏心の量まではわからない。
ES001は、これまで偏心が大きいな、と感じていたのが、
どのくらいの偏心量なのかを数値で示してくれる。

その意味での測定器である。

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