Date: 5月 20th, 2022
Cate: 冗長性
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冗長と情調(その7)

マークレビンソンのLNP2のブロックダイアグラムを見ればすぐにわかることだが、
フォノ入力は三つのモジュール(アンプ)を経由して出力される。

ライン入力に関しても二つのモジュールを通って出力される。
それだけでなくポテンショメーター(レベルコントロール)も二つ通ることになる。

音の鮮度をことさら重視する人は、
それだけでダメだ、と決めつけるし、
LNP2としてREC OUTを出力としたほうが、ずっと音がいい、と自慢気に語ったりする。

そういう人に限って、他の人はそのことに気づいていない、
自分だけが気づいたことだ、と思っているから滑稽でもある。

LNP2のREC OUTは、一般的なアンプのそれとは違い、レベルコントロールが可能である。
ただし左右独立のポテンショメーターを操作することになるけれども。

トーンコントロール機能を備えるモジュールをパスする使い方なのだから、
音の鮮度だけでいえば、確かに音はよくなる。
それにゲイン的にも、CDを再生するのであれば使いやすくもなることもある。

使い方は人それぞれだから、どういうLNP2の使い方をしようといい。
でも、自分だけが気づいている、と思い込むのだけはやめたほうがいい。

LNP2を使っている人ならば、たいていの人がずっと以前から知っていることなのだから。

そういう自分だけが──、という人のことはどうでもいのだが、
この、自分だけが──、という人は、
おそらくCelloのAudio Suiteも同様に問題視するだろう。

Audio Suiteはインプットモジュールとアウトプットモジュールとがある。
それを組み合わせることができる。

CDのみしか聴かないという人ならば、
ライン入力のインプットモジュールとアウトプットモジュールという、
最低限の構成にしたほうが、価格も抑えられるし、音のいい。

けれど、この構成でもライン入力からの信号は、
インプットモジュールのアンプとアウトプットモジュールのアンプ、
二つのアンプを通って出力される。

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