シングルボイスコイル型フルレンジユニットのいまにおける魅力(パワーアンプは真空管で・その16)
音楽信号は交流である。
直流では決してない。
ならば直流的にどう接続されているとか、
直流的にどう作用しているとかは、アンプやスピーカーの動作、
さらには音には関係してこないのではないか、と考えようと思えば考えられる。
けれどグリッドチョーク的ケーブルの音について考えていると、
そしてそこから関連してくることをも併せて考えると、
意外にも直流的にはどうなのかは、かなり重要な要素のように思えてならない。
スピーカーシステムのネットワークは並列式と直列式があるのは、
以前から書いていることで、世の中の多くのスピーカーシステムのネットワークは並列式である。
スピーカーの自作に関する本を読んでも、並列式ネットワークの設計について詳しく記述されていても、
直列式ネットワークに関しては、まったく触れられていないか、
さらに直列式という方法もある、みたいな書き方でしかなかったりする。
少なくとも私がこれまで読んできた範囲内では、
直列式ネットワークでは、
ウーファーもトゥイーターも直流的に接続されている、
並列式ネットワークでは、ウーファーはそうであっても、
スコーカー、トゥイーターは直流的には浮いている(絶縁されている)、
そういう違いがあると記述されているものはなかった。
なかったけれど、この直流的にどうなのか、ということは、
くり返すが、意外にも重要なことのはずだ。