「オーディオ彷徨」(「いま」読んで……)
「人」という漢字について、よく云われることに、
互いが支え合っているから立てる、というのがある。
現実には2本だけでは立てない。
かろうじてバランスを保つポイントを見つけても、すぐに倒れてしまう。
2本で支え合っている、というのは、あくまでも紙の上に書かれたことでしかない。
「人」が現実においてふらつかずしっかりと立つには、
陰に隠れている3本目がある、ということだ。
この3本目が何であるのかは人によって違うことだろう。
音楽の人もいる。
音楽といっても、ジャズも人もいればクラシックの人もいて、
そのジャズの中でも……、クラシックの中でも……、と、さらに細かくなっていくはず。
「オーディオ彷徨」に「あの時、ロリンズは神だったのかもしれない」がある。
ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」のことだ。
岩崎先生にとって、「サキソフォン・コロッサス」が3本目だ、と今回読んで気づいた。