PCM-D100の登場(その8)
オーディオの世界で自作といえば、ハードウェアの自作のことを指している。
ソフトウェアの自作ということについては、
ほとんど、というか、これまでまったく語られることはなかったけれど、
録音こそ、ソフトウェアの自作である。
1970年代に生録がブームになっていた。
生録を特集するだけで、そのオーディオ雑誌の売行きが増すほどにブームだった──、
と話にきいている。
そうやって録音してきた音源は、そのままでソフトウェアの自作といえるだろうか。
オーディオの世界でのソフトウェアの自作という意味では、
そのままでは、ただ録ってきただけであり、
もちろん、少しでもいい音で録るために工夫しているとはいえ、
録りっぱなしでは、ソフトウェアの自作と呼ぶには抵抗がある。
やはり、なんらかの編集が必要だ。
2013年9月に、ソニーのPCM-D100が登場した。
嬉しいことに、いまも現役の録音機である。
マイクロフォンがついていて、これ一台で、
PCM(192kHzまで可能)でもDSD(2.8MHz)でも録音ができる。
オーディオマニアのなかには、PCM-D100MKIIになって、
PCMで384kHz、DSDで5.6MHzでの録音を可能にしてほしい、と思う人もいよう。
私にも、そういう気持がないわけではないが、
ソフトウェアの自作ということに関して、優れた編集ソフトが必要となる。
PCM-D100には、Sound Forge Audio Studio 10 LEという編集ソフトが付属している。
使ったことはないので、このソフトについては触れないが、
つい最近、イギリスからHit’n’Mix Infinityというソフトウェアが出てきた。
どんなソフトなのかは、リンク先をクリックしてほしいし、
“Hit’n’Mix Infinity”で検索してほしい。