Date: 2月 6th, 2020
Cate: High Resolution
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MQAのこと、オーディオのこと(その3)

○○だから、音がよい、
その反対に、○○だから、音が悪い──、
そんなことは私がオーディオに興味をもった以前からいわれ続けていることだ。

1980年ごろ、日本のオーディオメーカーは平面振動板のスピーカーの新製品を出してきた。
ステレオサウンド 54号の特集はスピーカーシステムで、
そこには平面振動板のモデルがいくつも登場していた。

特集の巻頭座談会で、瀬川先生は、
《試聴するときも、特に平面だからどうという意識は持っていない》、
《平面型を否定はしませんが、平面型にすればすべてが良くなるということはないと思う》、
他にも平面型について語られているが、
要約すれば、平面型だから──、ということをまったく意識しないで聴いている、ということだ。

たとえば真空管でいえば300Bが、音のよい真空管としてよく知られているが、
だからといって300Bを使ってさえいれば、すぐれた音のパワーアンプにすべてが仕上がるわけではない。

他にもいくつもある。
すべてを書いていくのは無理があるほどに、この「○○だから」というのはうんざりするくらいある。

最近の例では、ハイレゾだから、というのがあるといえよう。
ハイレゾだから、音がいい、とは必ずしもいえない。

それでも、これから先も、いろんな「○○だから──」というのは登場してくるはずだ。

まったくあてにならない「○○だから……」なのだが、
ここにきて、私のなかでは「MQAだから、音がよい」といえる、
そうおもえてきている。

ただし条件つきである。
私が「MQAだから、音がよい」とするのは、
これまで録音されてきたものについて、である。

つまりアナログ録音にしてもデジタル録音にしても、
これまでLPやCDで聴いてきて、よい音の録音と感じてきたものにかんしては、
MQAになることで、音はよくなっている。

MQAだから、MQA-CDだから、といって、すべての録音がいい、とは思っていない。
MQAを前提にした録音のすべてを聴いているわけではない。
いいものもそうでないものもあろう。

それは録音というものがそうであるように、である。

だからくり返すが、名録音、優秀録音とこれまでいわれてきたものが、
MQA-CDになったり、MQAで配信されるようになって、
それらを聴いていると、いままでのところ、私の期待が裏切られたことはない。

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