MQAのこと、roonのこと(その1)
roonはMQAも扱える。
roonにはDSPを使った信号処理が可能である。
アップサンプリング、イコライザー、ヘッドフォン用補整などのいくつかの機能があり、
プラグイン式になっているようで、将来的には追加可能のようだ。
ここで疑問が生じる。
MQAの場合、弟子足る信号の送り出しが側で、なんらかの信号処理をした場合、
D/AコンバーターがMQA対応であっても、MQA再生はできない。
別項「メリディアン ULTRA DACを聴いた(トランスポートとのこと)」でも、
その点について書いている。
トランスポートをスチューダーのD731にした際に、
MQA-CDを再生しているにも関らず、
メリディアンのULTREA DACのディスプレイには、MQAの表示が出なかった。
D731のデジタル出力は44.1kHzを48kHzにアップサンプリングしていた。
わずかこれだけの信号処理にも関らず、それだけでMQA再生はできなくなる。
この時は、D731のジャンパーを差し替えることで、44.1kHzに変更でき、
無事MQA-CDの再生が可能になった。
roonのDSP機能で、なんらかの信号処理をしたとしよう。
イコライザーでもいい、ほんのちょっとでもいじってしまうと、
D731のデジタル出力と同じことになってしまう。
これではMQA再生ができないし、
それでMQA対応は謳えない。
roonは巧妙な手法で、信号処理も可能とし、
MQA再生としての条件も維持している。