Date: 12月 12th, 2008
Cate: 川崎和男, 複雑な幼稚性, 言葉
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「複雑な幼稚性」(その1)

「現代的な幼稚症! それはオネゲルにおいてすでに告知され、ショスタコーヴィッチにおいて全盛をきわめた。
まさにアルバン・ベルグやシェーンベルクなどの重荷を負った労苦とは正反対のものである。
幼稚症は、さらに無遠慮に、自己の心理的な状況を大衆のそれに優先させようとする。」

こう、フルトヴェングラーが「音楽ノート」で語っているのは1945年のときである。
60年以上前の言葉なのに、いまもそうじゃないか、と、
「現代的な幼稚症」という言葉が心にひっかかってくる。

いまは「複雑な幼稚性」が静かに蔓延っている時代のように思えてならない。
オーディオもそうだ。
複雑な幼稚性が、大事な本質を覆い尽くそうとしている、といったら言い過ぎだろうか。

具体的な例はあえて挙げない。

ただ「単純 (=Simple)」を、否定的、消極的な意味で捉えているようでは、
いつまでも答は見出せない。そう確信している。

そして「答には、3つある」
MACPOWER vol.3に掲載されている「ラディカリズム 喜怒哀楽」で、川崎先生は書かれている。
「応答 (=Reply)」、「回答 (=Answer)」、「解答 (=Solution)」の3つである。
バックナンバーは入手可能のようだから、ぜひお読みいただきたい。

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