ケーブルはいつごろから、なぜ太くなっていったのか(電源の場合・その2)
とはいっても音を聴く前からそう感じていたわけではなく、
実際に四種類の電源コードの音を聴いてから、なるほどな、と感じていた。
「GODZILLA KING OF THE MONSTERS」はサウンドトラック盤だから、
映画のなかで使われた音楽である。
そのなかでも、ゴジラのテーマ曲である。
日本のゴジラ映画を観てきた人にとっては、
懐しいともいえるメロディの、あの曲である。
とはいっても最新の演奏、最新の録音によるゴジラのテーマ曲である。
いつのころからだろうか、
映画の音、そして使われる音楽の音がはっきりと変ってきた、と感じている。
特にCGを使ったアクション、SF、ホラーといった映画で顕著に感じる。
それまでと違って、重量を感じさせる音が表現できるようになった、
そう感じている。
どの映画から、どの時代から、そういったこまかなことははっきりといえないものの、
よく重低音というけれど、実際の低音は重いわけではない──、
そんなことはオーディオの世界では以前からいわれ続けていることだが、
ここでは、文字通りの重低音のことである。
重低音という言葉から受ける印象通りの音のことである。
実際には、つまりナマの音としてこんな音は存在しないだろうが、
だからといってけしからん、とか、こんな音は認めない、などではない。
映画に必要な音であろうし、必要な音楽としての音として認めているし、
それになっといっても聴いていて快感であるのも事実だ。
カルダスの電源コードは、どちらも、この音の重量感に関しては、
聴き手のこちらを唸らせるものがあった。