Date: 7月 4th, 2019
Cate: きく
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カセットテープとラジカセ、その音と聴き方(その3)

セッティングが終り、まずグラシェラ・スサーナを鳴らした。
グッドマンのAXIOM 150はしばらく鳴らしていなかったのだろう、
そんな感じのする音でもあった。

AXIOM 150は30cm口径のダブルコーンのフルレンジ型ユニット。
優に四十年以上前のスピーカーである。
五十年といってもいいだろう。

そういうスピーカーユニットなので、ワイドレンジなわけがない。
ほどよくナロウレンジの音が鳴ってくる。

カセットデッキのTC-K555ESXも、頻繁には使っていない、
つまり電源を入れていなかったのかもしれない。

とにかくしばらく鳴らし続けていた。
音は、それだけで変ってくる。

AXIOM 150でモノーラルで音を鳴らしながら、
アルテックのシステムのセッティングをしていた。

今回のテーマを思いついたときには、
ずっとAXIOM 150でモノーラルでだけ鳴らそうと考えていたけれど、
その後、喫茶茶会記の店主の福地さんが、
ソニーのラジカセ(ステレオの2ウェイ)を用意してくれた。

ならばアルテックも鳴らそうと考えを改めた。
とにかくそんなふうにして音を鳴らしていた。

ミュージックテープはステレオ録音である。
スピーカーは一本。
なのでアンプでモノーラルにして鳴らしている。

こういう鳴らし方だから、ヴォーカルのみ、といいたくなる鳴り方だ。
ヴォーカルの後方で、いろんな楽器が鳴っているけれど、
モノーラルゆえに際立つことはほとんどない。

聴いていて、そうだそうだ、ラジカセで、モノーラルで聴いたいたグラシェラ・スサーナは、
こうだった、と思い出していた。
同時に、あのころラジカセとは距離が、近かったことも思い出した。

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