Western Electric 300-B(その2)
オーディオ店を通じて、エレクトリへの予約された方によると、
製造が始まるのは来月からで、日本に入ってくるのは夏以降とのこと。
管球王国では、きっと秋以降の号で、300Bの比較試聴を行うだろう。
どの時代の300Bが音がいいのかは、昔から話題になっていた。
一般的には刻印の300Bがいいことになっている。
何度か聴いているが、確かにいい。
けれど伊藤先生によると、必ずしも刻印が常に最高とは限らない、とのこと。
比較的新しい300Bでも、音のいいのがある、とはいう話を伊藤先生から直接聞いている。
伊藤先生ほど300Bという真空管にぞっこんだった人はいない。
その伊藤先生がいうことである。
伊藤先生によると、音のいい300Bは触ってみるとわかるそうだ。
どこが見分けるポイントか、そういうことではなく、
手にとった瞬間、いい音をだしてくれそうな300Bは直観でわかる、とのこと。
これは伊藤先生だからいえることであり、
ものすごい数の300Bにふれ、アンプを作ってきた人だからいえることである。
今回の再生産について、あれこれいう人はいるだろう。
裏事情を知っている人もいよう。
いまはブランドが売り買いされる時代である。
そういう時代において、昔のブランドの威光がどれほどあてになるか。
そんなことはいわれなくともわかっている。
そのうえで、今回の300Bの再生産は、私にとっては嬉しいニュースのひとつである。