Date: 9月 26th, 2018
Cate: アナログディスク再生
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リマスターSACDを聴いていて(その2)

9月に、二つのD/Aコンバーターを聴いた。
メリディアンのULTRA DACとCHORDのMojoである。
偶然にも、ふたつともイギリスのD/Aコンバーター。

といっても価格はずいぶんと違う。
ULTRA DAC一台分の価格は、Mojo約五十台分である。

これだけの価格の違いがあれば、
ULTRA DACとMojoのクォリティにも大きな違いがあって当然──、
と思われる人もいるだろうが、私にはどちらも優秀なD/Aコンバーターであった。

聴いた日時、場所も違う。
直接比較試聴したわけではない。
そうやって聴いた印象だから、あてにならない、といわれてもしかたないけれど、
この二つのD/Aコンバーターの違いは、どう書いたらいいだろうか、と考えながら、
カートリッジにたとえるなら、どちらもMC型カートリッジであることは確かだ。

ULTRA DACは、オルトフォンのSPU的といえよう。
ご存知のようにSPUは、SPU-Gold以降、さまざまな種類が登場した。
発表された順番通りにすべてのSPUのヴァリエーションを、私は憶えていない。
間違えずにすらすらいえる人は、どのくらいいるのだろうか。

それにすべてのSPUを聴いているわけでもない。
まだまだ新しいSPUは出てくる、と思う。

ULTRA DACの音は、まだ聴いていない、
つまりまだ世に出ていないSPUの音なのかもしれない。

SPUの音を洗練していんた先のところにある音が、もしかするとULTRA DACの音なのかもしれない。

一方、Mojoは、SPUではない。
これははっきりと言える。

Mojoは、SPUと同じMC型であっても、もっと振動系が軽いタイプのMC型の音である。
だから針圧も軽い。
自重も軽い。

要求するトーンアームも、SPUとは違ってくる。
それにカートリッジの内部インピーダンスも、SPUよりも高め──、
こんなことを書いていて、ふと気づく。

こんなたとえは、もう通用しなくなりつつある、
というか、もう通用しない、といえよう。

その1)で、
良質のMM型カートリッジでの再生音に通ずるような鳴り方だった、と書いたが、
これだって、どれだけの人に通用するのだろうか。

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