Date: 7月 31st, 2018
Cate: 進歩・進化
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拡張と集中(余談)

ステレオサウンド 207号のスピーカーの試聴記を見ていて、
異和感をおぼえたのは能率に関することである。

いまでは90dB/W/mを超えるスピーカーの方が少数である。
その中にあって90数dBのスピーカーシステムは、相対的に能率が高い、ということになる。

まあ、でも傅信幸氏、三浦孝仁氏が、
90数dB/W/m程度のスピーカーを、能率が高い、というふうに書かれているのをみると、
異和感をおぼえる。

傅信幸氏は私よりひとまわり上、
三浦孝仁氏はひとつくらい上のはずで、いわば同世代。

93dB/W/m程度でも、最近のスピーカーは能率が低くなった、といわれていた時代を過している。
100dB/W/mの高能率のスピーカーの音も聴いている。

93dB/W/mは変換効率でいえば、1%である。
93dB/W/mより低い値のスピーカーは、いつの時代であっても能率が低いわけで、
たかだか1%の変換効率のスピーカーを、高能率だというのは、
周りの音圧レベルが低くなっているとはいえ、それでいいのか、と思う。

傅信幸氏、三浦孝仁氏が20代、30代というのなら、わかる。
90dBを切るスピーカーが多数になっていた時代にオーディオに興味をもっているのだから。

なぜ、そこに合せるのか、という疑問が、異和感につながっていく。
50代も60代もいい大人なんだから──、と思う次第だ。

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