Date: 10月 12th, 2017
Cate: アンチテーゼ
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アンチテーゼとしての「音」(audio wednesdayでの音・その7)

JBLのトゥイーターといえば、075か2405が、まず浮ぶ。
075を使ったシステムは、これまでいくつかのところで聴いてきている。
とはいえ、自分で鳴らしたことはないユニットである。

ステレオサウンド別冊HIGH-TECHNIC SERIESの三冊目、
「世界のトゥイーター55機種の試聴とその選び方使い方」、
ここでの075の評価は、絶賛といえるものではなかった。

075はその時点でも古いトゥイーターといわれていた。
瀬川先生は《ハイエンドの伸びが圧倒的に足りない》と発言されている。
事実、実測データも掲載されていて、15kHzあたりまでだし、
実測指向性パターンをみても、
2405は5kHz、1kHz、15kHz、いずれの周波数においてもきれいなパターンを描いているが、
075は5kHzでも広いパターンとはいえず、15kHzにおいてはかなり悪い,としかいいようがない。

たしかに設計の古いトゥイーターである。

瀬川先生は《地がかなりジャジャ馬》で、
《使いこなしをめんどうくさがる人には、なかなかよさを出すことがむずかしい》ともいわれている。

黒田先生は、《華やかで美しい》とまずいわれているが、
ここにはネガティブな意味も含まれている、とつけ加えられている。
そして《ちょっと騒がしい》とも。

井上先生は《古いタイプの音》、《聴感上のSN比に問題》があり、
《シリシリという音がすべての楽器の音に重なって》くるため、
《音全体が騒々しい》という評価だ。

その075をアルテックの2ウェイ・システムに加える。
それまでのトゥイーター、グッドマンのDLM2も古い設計だ。
周波数特性を比較しても優劣はないかもしれない。

けれど手に持った感触は、DLM2と075はまったく違う。

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