Date: 8月 15th, 2017
Cate: カタチ
Tags:

カタチの違いと音の違い

マッキントッシュのパワーアンプには、
ブルーアイズと呼ばれる大型のパワーメーターが特徴として付いている。

けれど以前(1970年代後半くらいまで)は、メーターなしのモデルもあった。
MC50、MC250、MC2100、MC2120、MC2200などである。

MC2120とMC2200は、
それぞれMC2125、MC2205からパワーメーターを取りさり、
フロントパネルもガラスパネルではなく、割りと素っ気ないアルミパネルにしたもので、
価格も十万円以上廉くなっていた。

MC2120、MC2200は、フロントパネルとメーターの違いだけで、
コンストラクションはMC2125、MC2205は同じである。

MC2120とMC2125、MC2200とMC2205を比較試聴すれば、
メーターの有無、フロントパネルの違いによって生ずる音の違いはあるはずだが、
それほど大きな違いではない、と思う。

私が、いまごろ1970年代後半のマッキントッシュのパワーアンプについて書いているのは、
MC250、MC2100の存在を思い出したからである。

真空管アンプ時代のマッキントッシュのパワーアンプは、
MC275、MC240を思い出してほしいが、
入出力端子類が取り付けられているパネル部が傾斜してシャーシーを採用していた。

そのシャーシーをトランジスターアンプ時代に、
マッキントッシュはMC50、MC250、MC2100に採用していた。

MC50は50W出力のモノーラルアンプ、
MC250は出力50W×2のステレオアンプで、MC2505からフロントパネルとメーターを除き、
シャーシーは、MC275と同じ形状となっている。
MC2100も同様で、MC2125をベースにしたモデル。

写真でみるかぎり基本的なコンストラクションに変化はない。
けれどメーターとフロントパネルがなく、シャーシーの形状まで違うと、
比較試聴すれば、音の違いは微妙とは言い難いのではないだろうか。

アンプにおける筐体構造が音に与える影響は、いまでは常識になっているが、
そのはじまり(というか気づき)は、もしかするとこのあたりにあったのかもしれない。

Leave a Reply

 Name

 Mail

 Home

[Name and Mail is required. Mail won't be published.]