Date: 7月 10th, 2017
Cate: ディスク/ブック
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兵士の物語

ストラヴィンスキーの「兵士の物語」を知った(聴くようになった)きっかけは、
ステレオサウンドで当時連載されていた岡先生の「クラシック・ベスト・レコード」だった。

日本フォノグラムが、オーディオファイル・コレクターズ・シリーズとして発売した一枚だった。
「兵士の物語」という作品があるのはなんとなく知っていたけれど、まだ聴いていなかった。
それほど聴きたいと思っていたわけでもなかったが、
岡先生の、67号の文章を読んでいたら、すぐにでも聴きたくなったのを憶えている。

ジャン・コクトーが台本を書き直し、
コクトー自身が語りを担当したことでも知られるマルケヴィチ盤である。

この盤について詳しく書くこともないだろう。
録音は1962年、
オーケストラといっても編成は七人、
登場人物もわずか。
小さな規模の舞台音楽だけに、その音のリアリティに当時少なからず驚いた。
しばらくよく聴いていた一枚だ。

岡先生にとって、
《筆者のレコード棚の最良席を占めていて、ききたいときは即座に出せるようになっている》
一枚である。

過去のさまざまな名録音がいくつもSACDとなっている。
タワーレコードは独自の企画で、SACDを出している。
この「兵士の物語」も7月12日にタワーレコードからSACDとして発売される。

これはSACDで聴きたい、と思ったし、
劇場用スピーカーとしてのアルテックで聴きたい、とも思った。
うまく鳴ってくれそうな予感があるからだ。

喫茶茶会記でのaudio wednesdayで、一度鳴らしてみたい一枚でもある。
喫茶茶会記にはSACDプレーヤーがないので、まだ先の話だが……。

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