新製品(TANNOY Legacy Series・その9)
Eatonは、聴く前から欲しい、と思っていた。
理由は、瀬川先生のフルレンジから発展する4ウェイのシステム構築案を読んでいたからだ。
このブログでも何度か書いているので詳しくは書かないが、
フルレンジから始めて、次にトゥイーターをつけて2ウェイにして、その次はウーファーを足して3ウェイ、
最後にミッドハイ(JBLの175DLH)を加えての発展型4ウェイである。
もちろん一度にすべてのユニットを揃えて4ウェイを構成してもいいけれど、
学生の私にとってフルレンジから、というのはそれだけで魅力的にうつった。
オーディオのグレードアップには無駄が生ずるものだ。
けれど、この案ならば無駄がない。
スピーカーというものを理解するのにも、いい教材となるはず、と思っていた。
Eatonから始めれば、フルレンジといっても同軸型2ウェイだから、
周波数レンジ的にも不満はでない。
つぎにウーファーをたして3ウェイにして、最後にスーパートゥイーターをつければ、
瀬川先生の4ウェイ案と同じになる。
人によってはウーファーよりもトゥイーターを先に足すだろうが、
私はウーファーを先に足すタイプである。
4343のミッドバスの2121とHPD295Aはどちらも10インチ口径。
4343のミッドバスとミッドハイを同軸型ユニットに受け持たせることで、
ここのスピーカーユニットが距離的に離れることもある程度抑えられる。
Eatonという完成したシステムが中核になるわけだから、
自作にスピーカーにおこりがちな独りよがりなバランスになる危険性も少なくなるはず。
同口径のユニット搭載のStirlingでも、同じことはやれる、といえばやれるけれど、
Eatonとはエンクロージュアのデザインの違いがあることが大きい。
特に現在のStirlingは、こういう使い方には完全に向かないデザインになっている。