Date: 1月 30th, 2017
Cate: High Resolution
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Hi-Resについて(マスターテープとは?・その2)

エソテリックは、別タイトルのSACDでも同じことをやっている。
ただ、こちらの場合は、聴いた人の多くがすぐにわかるような欠落だったため、
しかも発売後すぐに、そのことがわかったこともあって、全数回収され、
きちんとした盤が発売になっているので、それがどのタイトルなのかは書かない。

ギレリスのベートーヴェンは、
購入した人から欠落個所があるという指摘があったのは、
発売後しばらくしてのことだったらしい。
それもあってか、エソテリックはギレリスのSACDは回収していない。

この種のミスは、どのレコード会社でも昔からあった。
出版の世界でいえば、誤植のようなものだろう。
どんなに注意深く編集作業を行っても、
本ができ上がってから気づく誤植がある。

しかもすぐに見つかるような誤植が、
どうしてなのか編集作業の過程で、何人もの人が見落しているわけだ。

レコード会社のミスも、そういうものなのかもしれない。
でも、それは録音を行い、編集を行い、
最終的な形(LPなりCD)で発売するレコード会社だからのミスであり、
エソテリックのギレリスSACDに関しては、
レコード会社のそれと同じに捉えていいのだろうか、と思う。

エソテリックをはじめ、リマスター盤を専門に堕している会社は、録音は行っていない。
エソテリックでいえば、録音は、ギレリスならばドイツ・グラモフォン、
コリン・デイヴィスならばソニー・クラシカル、
その他にデッカやEMIが録音したもののマスターテープを使ってのリマスターなわけだ。

つまり見本となる盤がすでに存在しているわけだ。
ギレリスのベートーヴェンならば、ドイツ・グラモフォンからLPとCDが出ている。

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